40代 フツーのオバサンのファッション大研究!
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大人可愛い
【近ごろ都に流行るもの】「大人の可愛い」 熟女へ最高のほめ言葉
8月21日19時6分配信 産経新聞
■元祖JJ世代…購買力にも注目
女性の40、50代といえばすでに立派なオバさんのはずだが、この年ごろで「大人(の)可愛(かわい)い」という価値観が広がっている。50代向け化粧品が今年「大人の可愛い」をテーマに刷新したところ、主力商品の売り上げが2倍近くに急伸。百貨店のCI(企業イメージ統合戦略)、アパレルでも同様のアピールが目立つ。
「年がいもない」「厚かましい」…などの批判も受けそうなハイリスクなキーワードに思えるが、この世代は元祖JJガールやアンノン族。日本女性のオシャレやライフスタイルを切り開いてきた世代が、大人ならではの可愛さを堂々と発信している。(重松明子)
「50代女性の中身と外見が変化している」と指摘するのは、50代向け化粧品、花王「グレイスソフィーナ」のマーケティング担当、中江良さん。
今年2月に大幅リニューアルし、売り場には女優、黒木瞳さんのポスターが「大人の『可愛い』を、見せてあげよう。」とアピール。それを機に、ファンデーションの売り上げが前年同期比1・8倍と絶好調だ。
「可愛い」を打ち出す元になったのは、五十路の女性約100人に実施したグループインタビュー。
「ノリは女子大生。好奇心旺盛でキレイでいるための努力を惜しまず、最近では『ビリーズブートキャンプ』をやっている人も多い。50代女性の理想像は従来の『すてきな奥さん』から、自分らしく周りからも注目される『可愛い女性』に変化している」と中江さん。
9月に新しく投入するファンデーションには、肌の凹凸にもなじみ、光を最適に反射、拡散させるというパウダーを新配合。「可愛い」の大敵、しわやたるみを目くらます。
東京・自由が丘のショップ「イマンモンプルミエ」で、洋服ブランド「アミナ」を担当するデザイナーの星千恵さん(56)の「大人のスイートスタイル」が中高年女性の心をとらえている。
平均客単価は1万1000円だが、地方から来て、一度に30万円ほども購入する人もいて、商品づくりが追いつかないほど。
星さんは昭和47年、伝説の「原宿セントラルアパート」から自身のブランドを立ち上げたこの世代の体現者。可愛いさを求めてやってくる同世代の顧客を、こう分析する。「さまざまなファッションをこなし、仕事や子育てを経て、モラルをわきまえた成熟世代だからこそ、自分の好きな格好が堂々とできる。まさに自分自身がブランドなんです」
老舗百貨店の三越は昨年から、「大人のかわいいを探しに」をテーマにした広告を、日本経済新聞に絞って展開している。
日経を読む女性=都心で働くキャリアウーマン=購買力が高い=魅力的な新規顧客層…というのがその狙いの構図だ。6、7万の靴から300万円以上の腕時計など、フェミニンでひとクセあるハイクオリティー商品で大人ならではの可愛さを表現している。
「女性が肩の力を抜いて活躍できる時代になり、仕事時の装いもかつての黒スーツ一辺倒ではなく、自分の判断で自由に装う女性が増えた。自信をつけた女性のしなやかさが『大人』と『かわいい』の両立を可能にした」とは、自分でコピーを考えたブランド・CI推進室長の坂井文枝さん(52)。自身も可愛いプッチ柄のブラウスで取材対応。女性管理職のイメージも様変わりしている。
この、強引とも思える新価値観「大人可愛い」を初めて大々的に世に示したのは40代女性誌「ストーリィ」(光文社)だ。発行部数26万部。70~80年代の女子大生ブームを牽引(けんいん)した同社の雑誌『JJ』の読者層がそのまま移行している。
「女性にとって『可愛い』は、いくつになっても捨てたくない永遠のテーマ。『大人可愛い』が歓迎されると同時に、彼女たちの間で『年相応』という言葉が意味をなくした」と話すのは編集長の山本由樹さん。ただ、「さじ加減は大事。全身可愛いずくめの40代はイタイ」と男性の視点から忠告も忘れない。
「可愛い」「かわいい」「カワイイ」…。その意味はそれぞれ多様化しているが、日本女性にとって「最高のほめ言葉」という地位は、世代を超え、もはや揺るぎない。